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悪魔のささやき

気象予報士の視点から科学的に捉えた地球温暖化問題の真相を追究。 地球温暖化を信じて疑わないあなたの耳元に聞こえる悪魔のささやき。それでもあなたは温暖化信者でいられるか?温暖化対策は税金の無駄遣い。即刻中止を!!! Stop"Stop the global warming."!!

   

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サンゴの白化現象

「地球温暖化が進行すればサンゴが大量に死滅する」これもよく見聞きする温暖化論者の決まりフレーズである。特に1997年~98年にかけての白化現象は世界的な規模で起こりマスコミにも大きく取り上げられたので覚えている人も多いはずだ。当時の写真が温暖化関連のサイトや講演会あるいはパンフレットなどに使用されていることは容易に想像できる。しかしこれは本当に地球温暖化のために起こった現象だろうか?また白化したさんご礁はその後どうなったのだろうか?そして地球温暖化が進むと本当にサンゴ礁は絶滅するのだろうか?
まず1997年~98年にかけての白化現象の原因はエルニーニョである。1996年から西太平洋の赤道上に暖水が貯留しそれが東へ移動、大陸にぶつかったあと極方向に広がって行ったようである。詳しくはNOAAのEnfieldの論文を読んでいただきたい。
日本では沖縄のサンゴ礁が大きな被害を受けた。沖縄気象台長の佐伯理郎によれば台風の接近が少なく海水が上下に混合されなかったのも一因のようだ。またこの論文には猫田白重の指摘した温暖化論者の極めつけフレーズ「温暖化予測実験結果と大気の状態が類似している」が使われていることも大変興味深い。
次に白化したサンゴ礁の後日談だが、そのまま死滅したものもあったと思われる。だが共生藻を入れ替えて復活したものも多いようだ。
おそらくサンゴ礁は太古の昔から海水温の変動にあわせて共生するパートナーを選んで生き延びてきたものと考えられる。それはサンゴの種類の多様性の保持にも貢献しているはずだ。

最後に温暖化論者が言うように地球温暖化が進んだ場合サンゴ礁は絶滅するのか?という問題だが、この主張は上に述べたように二重に根拠を失っている。断っておくが筆者はサンゴ礁がなくなってもかまわないなどといっているのではない。根拠もないのに何でも温暖化に結びつけて騒ぎ立てるのを止めろ、と主張しているだけである。

ところで、人間も何かにあわせてパートナーを替えるというわけにはいかないものだろうか?

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永久凍土の融解

「地球温暖化でシベリアやアラスカの永久凍土が溶けて、ここから発生したメタンの温室効果でさらに温暖化が進む」よく耳にする温暖化論者や環境運動家の決まりフレーズである。果たしてこの問題はどこまで科学的な事実に基づいているのだろうか?
たとえば温暖化本の中には永久凍土の上に建った家が凍土の融解によって傾いているというような写真が掲載されているとのこと。これには「家が傾いたのは暖房などの使用が原因ではないか」というごく当たり前の疑問が提示されている。
まあしかし、種々の観測結果によれば永久凍土が融解しているのは確かなようである。問題はその原因が「二酸化炭素の増加による地球温暖化」にあるのかどうかという点である。アラスカ大のRomanovskyによれば「現在まで、融解が進む一般的な原因は、自然的要因(森林火災や洪水)や人為的要因(農業活動や道路やビルの建設)による永久凍土上の地表面の擾乱である」とのことである。すなわち永久凍土の融解の主因は少なくとも地球温暖化などとは無関係であるということだ。
またAkasofuによれば現在のフェアバンクス周辺では小氷期に形成された「永久凍土」がまだ存在しこれが現在融解しているそうである。つまり気温が現在より低かった16~18世紀に新たに凍った場所が現在の気温の上昇によってそれ以前の状態に戻りつつあるということだ。当然これは自然な回復とAkasofuは捉えている。
それにしても「永久凍土」というからには数百万年続く現氷河期の間凍りっぱなしだったと思い込んでしまいがちだが、この数百年凍結しただけで「永久」凍土なんて・・・・。イメージ戦略にだまされないようにしなくっちゃ!そのためには「永久凍土」にもきちんとしたランクわけが必要である。B級凍土とかC級凍土とか・・・・・・・?

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Akasofuの反論

前回でも触れたアラスカ大学国際北極圏研究センターのAkasofuは地球はいまだに小氷期(LIA)からの回復期にあるのではないか、という論文でIPCCの4次報告に反論している。下の図がそれである。

akasofuLIA-1.jpg






Syun-Ichi Akasofu
Is the Earth still recovering from the "Little Ice Age"? より


 上段が
CO2と気温の関係。真中がIPCCの解釈で気温の上昇の原因は「ほとんど」CO2濃度の増加に押し付けられている。下段はAkasofuによる解釈で気温の直線的な上昇は「LIAからの回復」という自然現象であり、さらに自然の揺らぎによる「波動」が重ね合わさっているというものである。直線的な気温の上昇はCO2などの温室効果ガスが増加する前の1800年頃から0.5/100年の一定の割合で続いているため自然変動と考えるべきであるとAkasofuは指摘している。

次に下の図である。



Syun-Ichi Akasofu
Is the Earth still recovering from the "Little Ice Age"? より

 この図は全球平均気温図に北極海沿岸部の気温()と化石燃料の消費を重ね合わせたものである。1920年からと1975年から二つの北極海沿岸部の気温上昇を認めこれが全球平均気温の上昇に寄与したことは間違いなさそうだ。これはmultidecadal-oscillationの影響がこの地域で増幅されるためだとAkasofuは言う。筆者には先日触れたPDOによる変化そのものに見える。さらにSerreze and Francisによれば1920年からの気温上昇は北半球の北緯50℃以北に限ったものであるという。また1975年以降の現代の気温上昇は北半球に限局しており全球規模で起こった変化とは言い難くこれも温室効果ガスの影響ではなく自然の波動と考えた方がよいとAkasofuは述べている。筆者はPDOに加えてヒートアイランドの影響が十分に除去できていない結果ではないかと考えている。

以上のようにIPCCが「温室効果ガスの影響」としている近年の気温の変化には少なからず自然の変化が含まれておりこの分を差し引きすることが急務であるとAkasofuは主張している。筆者は「ほとんど」だと考えているが、MannのホッケースティックをありがたくいただいているIPCCやその信者には一生理解できないであろう。

また二酸化炭素温暖化説の唯一の科学的根拠と思われている温室効果ガスの影響を考慮しないと過去の気候を再現できないという気候モデルについてもAkasofuadjusted(調節された)、 tuned(同調された)、 taught(教え込まれた)という語句を用いて批判している。これは猫田白重が使用している「組み込まれた」と同義語であろう。過去の気候を再現できることが、二酸化炭素温暖化説の根拠に成り得ないことは猫田が述べているとおりである。伊藤公紀はその著作「地球温暖化」で架空の?人物に「パラメーターが三つ以上あればどんな結果でも出せる」と豪語させている。筆者はこれを伊藤自身の言葉と受け取っている。つまり温室効果ガスの影響など考慮しなくてもそのようにモデルをtuningすれば過去の気候の再現は簡単にできるはずである。ただモデルを使える立場にそういう考えの研究者がいないだけなのだ。じゃ、「お前やってみろ!」という突っ込みはナシ!

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北極圏とPDO

「地球温暖化の影響で北極の氷が減少して白熊が絶滅の危機」よく見聞きする温暖化論者や環境運動家の決まりフレーズだ。しかし、これは真実だろうか?
 アラスカ大国際北極圏研究センターのAkasofuによると最近の北極圏の昇温は他の地域より顕著で、IPCCによる全球平均気温の上昇を押し上げるのに一役かっているとのことである。また温室効果ガス理論では水蒸気の少ない極地方の温暖化が顕著に現れると予測されていることから、実際に温室効果ガス増加の影響が現れている証拠としても格好の宣伝材料にされることは想像に難くない。2007年に発表されたIPCCのSPMでもしっかり取り上げられているようだ。しかし、これは本当に温室効果ガスの増加によるものだろうか?
もともと1940年代後半より地球の平均気温が低下し北極の海氷域は20世紀最大規模にまで増大した。このため1970年代には「氷期が来る」と主張していた科学者もいたのである。またちょうどこの時期がNASAの衛星観測の開始時期に当たっている。そのため「北極の海氷、観測史上最大の縮小」などと宣伝されることが少なくない。しかし、これを大気中温室効果ガスの増加と短絡的に結びつけるのは大きな誤りである。
 見延はPacific Decadal Oscillation(PDO)のレジームシフトによるものと断言している。PDOとはMantuaによって報告された北太平洋における変動の指数であり北極圏やアラスカなどだけでなく北米大陸全体の気候にも大きな影響をもっていることが知られている。下の図が1900年から2007年までのPDOインデックスの変化を示している。上向きの赤が北極圏の温暖化をもたらす「Warm phase」で下向きの青が反対の「Cool phase」である。1947年と1977年にレジームシフトが起こっており、北極の海氷域の増減期間とぴったり一致していることがわかる。
 
 これが専門の研究者の考えている北極圏の海氷減少の原因である。しかし、IPCCや温暖化論者にかかれば話は一変する。すべて「温室効果ガスの増加が原因」になるのである。そして「あと××年で夏場の北極海から氷が消失する」などのコンピューター予測が出されるとマスメディアによる増幅も加わって温暖化論者や環境運動家が大騒ぎをすることになる。白熊は「氷に乗って餌をとるので氷がなくなれば絶滅する危険がある」などの予測がまことしやかに流される。しかしこれはあきらかに間違っている。原因が違うのだから予測がはずれるのは当たり前だ。次にPDOのレジームシフトがおこれば再び北極圏の海氷域は増大に向かうはずだ。
 最後に、白熊についても乱獲によって頭数が一時的に5000頭くらいに減少していたものの現在は20000頭を超えるまで回復しているそうである。なかには頭数が減少しているグループもあるようだがその2つのグループは気温が低下している地域で生活しているそうである。
 彼らはなんでも根拠なく「地球温暖化」のせいにする。だまされないようにしなくっちゃ。

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