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悪魔のささやき

気象予報士の視点から科学的に捉えた地球温暖化問題の真相を追究。 地球温暖化を信じて疑わないあなたの耳元に聞こえる悪魔のささやき。それでもあなたは温暖化信者でいられるか?温暖化対策は税金の無駄遣い。即刻中止を!!! Stop"Stop the global warming."!!

   

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大気中CO2のresidence time とCO2濃度上昇

  人為的に大気中に排出されたCO2がどのくらいの期間大気に留まるかという問題は、温室効果(赤外活性効果)による温暖化を考えるうえでとても重要である。IPCCの第一次報告書のSPMには大気中CO2のresidence time(RT:滞留時間)は50~200年という見積もりがなされていて、この数値を根拠として現在進行中の大気中二酸化炭素濃度上昇の責任を人為起源のCO2に押しつけている。ところが、これに対して5~15年程度という見積もりが以前より多数存在している。このRTに関して今年のEnergy&Fuelsの5月号にEssenhighの論文が掲載されている。もちろん査読つきの論文である。この中でEssenhighはGCMの替わりにPSRというモデルを使い、CO2のRTは12CO2で5年以内、14CO2で16年程度との結論を得ている。これは他の多くの報告の5~15年と一致した見積もりであり、IPCCの主張する50年~200年よりはるかに小さい値である。Abstractの最後にEssenhighは次のように結んでいる
『短期(5~15年)の滞留時間によって結果は擬似平衡(quasi-equilibrium)であるということを示し、このことはさらにこの100年にわたる大気中CO2濃度の上昇は人為起源ではなくてその他の研究によればほとんど気温の上昇の結果ようであり、そしてその気温の上昇は他の自然要因によるものであるという結果を支持する。これはさらに地球温暖化は燃焼の結果として駆動される人為的なものではないという結論を支持する。』
明解な結論である。リンク先のabstractからはこれ以上のことはわからないが、この論文についてSegalstad(彼も90年代からIPCCが主張している炭素循環に異議を唱え続けている)の解説がある。RTの推定は単純に大気中総CO2量750GtCを自然の交換量150GtC/yearで割った値である。750/150=5年となる。(近藤邦明は交換量を250 GtC/yearとして3年という値を使用しているようだ。)Segalstadは以下のように述べている。
『The rising concentration of atmospheric CO2 in the last century is not consistent with supply from anthropogenic sources. Such anthropogenic sources account for less than 5% of the present atmosphere(中略)The rising atmospheric CO2 is the outcome of rising temperature rather than vice versa.』
『前世紀の大気中CO2濃度の上昇は人為起源からの供給と一致しない。そんな人為起源は現在大気の5%以下しか説明できない。(中略)上昇している大気中CO2はその反対というよりも気温上昇によるものである。』(ブログ主の一応の訳、以下同じ)
『So why is the correct estimate of the atmospheric residence time of CO2 so important? The IPCC has constructed an artificial model where they claim that the natural CO2 input/output is in static balance, and that all CO2 additions from anthropogenic carbon combustion being added to the atmospheric pool will stay there almost indefinitely.』
『それでなぜCO2の大気中RTの正しい見積もりが重要なのか?IPCCは自然のCO2の出入りを静的均衡の中におき、大気プールに付け加えられた人為的燃焼炭素由来のすべてのCO2の付加が、ほとんど不明確にそこに留まり続けるというモデルを構築している。』
 
  結局RTが5年ということは6年前に排出されたCO2はもはや大気中には存在しないということであり、産業革命以来排出された人為起源のCO2の約半分が大気中に蓄積して大気中CO2濃度を上昇させているというIPCCの主張を真っ向から否定していることになる。またSegalstadは今年発表されたIPCC co-chairのSolomon,Sの論文の「RTは無限」という主張にも後半部分で厳しく反論している。
  Essenhighの論文は「大気中のCO2増加は気温上昇による自然起源」という槌田・近藤が以前から主張してきたものと同様の結論だが、この論文がもしも日本気象学会に提出されていたら、当然のことながら日の目をみることはなかったであろう。(笑)(笑)
  槌田・近藤、Segalstadに続いてRoy SpencerそしてついにはEssenhighまで大気中CO2の増加は人類起源にあらず!という説を唱え始めた。人為的温暖化説はその足元からゆらいでいるようだ。もはや自然崩壊寸前に見える。(笑)

参考サイト
参考文献
Solomon, S. et al.: Irreversible climate change due to carbon dioxide emissions. Proceedings of The National Academy of Sciences of the USA [PNAS] 1066: 1704-1709.(2009)

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