気象予報士の視点から科学的に捉えた地球温暖化問題の真相を追究。 地球温暖化を信じて疑わないあなたの耳元に聞こえる悪魔のささやき。それでもあなたは温暖化信者でいられるか?温暖化対策は税金の無駄遣い。即刻中止を!!! Stop"Stop the global warming."!!
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これまでこのブログではサンゴの白化現象(bleaching)は地球温暖化とは無関係に以前よりしばしば起こっていたこと(過去200年のサンゴの白化現象とエルニーニョ)白化の後はより熱耐性の共生藻を選んで再生していること(地球温暖化とサンゴのsymbiont shuffling(共生シャッフル))などを示す論文を紹介してきた。
今回はMiddlebrookらがサンゴの熱耐性を調べるために興味深い実験を行っているので紹介する。ただし、この論文はインターネット上にはAbstractさえ存在しないのでCO2scienceからの引用となる。
彼らはまず、グレートバリアリーフの南端にあたるヘロン島の近辺から共生藻としてSymbiodinium(cladeC3)を持つ造礁サンゴのAcopora asperaを採取し以下の4つの群にわけ実験的を行った。
A:Day-14に31℃で48時間処理。その後は27℃で自然の日射にさらす。Day0から34℃で6日間bleaching処理。
B:Day-7に31℃で48時間処理。その後は27℃で自然の日射にさらす。Day0から34℃で6日間bleaching処理。
C:前処置なし。27℃で自然の日射にさらす。Day0から34℃で6日間bleaching処理。
D:前処置なし。27℃で自然の日射にさらす。bleaching処理なし。(コントロール)
つまり34℃、6日間の処置で白化を起こす前にあらかじめ31℃という軽度の高水温を経験させておくと被害がどうなるかということを調べるというアウトラインのようだ。彼らは実験期間中に光化学系Ⅱの効率やxanthophyllやクロロフィルaの濃度、Symbiodiniumの密度などを測定している。結果はbleaching処理後には前処置なしのC群は40%の共生藻の減少とそれ以上の光合成効率の低下を認めたのに対して、前処置を施したA・B群は変化しなかった。このことからMiddlebrookらは以下のように述べている。
「bleaching処理に先立つ1、2週間前の熱的なストレスが、サンゴの熱耐性を著明に増加させた。そしてそのことは短時間の熱適応がサンゴの白化現象に重大な効果を持っていることを示している。サンゴもSymbiodiniumもストレスに反応する蛋白をエンコードする広範囲な種々の遺伝子を所有していることが示されてきた。」
最後にCO2science のIdsoは以下のように述べている。
「地球の造礁サンゴは気候警鐘家が言うようには地球温暖化で起こりうる未来像の亡霊の前ではほとんど手助けなど不要なのももっともだ。」
またまた「大変屋」のウソが暴露された。よく考えればこのようなくだらないウソにかかわって時間を浪費することほど愚かなことはない。ということは私が一番・・・・・。この問題は卒業してそろそろ本業に力を入れるとするかと思ったら、もうダービーも終わっていた・・・・・・。
参考サイト
CO2science
Acclimation to Thermal Stress in Reef-Building Corals
参考論文
Middlebrook, R.et al. The effect of thermal history on the susceptibility of reef-building corals to thermal stress. The Journal of Experimental Biology 211: 1050-1056(2008)
「このまま、大気中の二酸化炭素濃度が上昇し続け、海水のpHが酸性に傾けば石灰の殻を作る生物が絶滅するおそれがある。」これまたよく聞く温暖化論者の脅し文句のひとつである。もともとそのような生物は現在よりはるかに二酸化炭素濃度が高かった時代から生存してきたという厳然たる事実があるためコンピューターの中で作り上げられただけの戯言に今さら反論する必要もないのであるが、Iglesias-Rodriguezらは実験と海底コアから得られたデータからこの温暖化教の教義に反証を突きつけている。
Coccolithophoreは中生代の中頃から炭酸カルシウム殻を作るメジャーな植物プランクトンの1種となっている。現代では海洋で生産される全炭酸カルシウムの3分の1を占めるている。彼らはCoccolithophoreの1種である Emiliania huxleyiを現在の二酸化炭素濃度と750ppmvの高濃度(平衡状態で)とで培養実験を行っている。リンク先のabstractでは結果の詳しいことは不明だが、CO2scienceのIdsoによればEmiliania huxleyi による一次生産は無機炭素および有機炭素ともに750ppmvの高二酸化炭素濃度の方が現在の二酸化炭素濃度の約2倍であったという。
さらに彼らはこの実験結果を確認するためにsubpolar地域の北大西洋から得られた過去220年分の海底コアの分析を行っている。この間に大気中の二酸化炭素濃度は約90ppmv増加しているが得られたコアのCoccolithのmassは平均40%増加していたという。このことは彼らの実験結果が自然の中でも通用することを証明している。結局、Coccolithophoreは今までも大気中二酸化炭素濃度の上昇に適応してきたこと、そしてこれからも適応していくであろうということを彼らのコアのデータと実験結果は示している。
このことを受けてCO2scienceのIdsoは次のように述べている。
「実世界の観測は温暖化論者の予測とは反対のものを描いているようだ。そして環境やエネルギー政策は後者ではなく前者に基づいて行われなければならない。」
IARCの赤祖父俊一は1970年代の寒冷化が叫ばれた時に「もはや一刻の猶予もない」と「警鐘」を鳴らした者の中で今回の温暖化問題を宣伝している者を「大変屋」と呼んでいる。素晴らしいネーミング。さすがである。私はこの定義を拡大解釈し現在の二酸化炭素地球温暖化問題で何かにつけて「このままだと大変なことになる。」と危機感をあおっている環境団体や官公庁、個人、マスコミを同様に「大変屋」と呼ぶことを提案する。今までこのブログでは「大変屋」の主張はことごとくウソや間違いあるいは科学的な根拠がないことを明らかにしてきた(つもりである)。
同じ「大変屋」でも「親分、てぇへんだぁ!」と平次親分のもとに駆け込んでくる八五郎は愛すべき存在だったが、今の「大変屋」は煮ても焼いても食えない本当にどうしようもない連中だ・・・。
とにかく、またひとつ「大変屋」の主張がつぶれたことは事実である。
参考論文
Iglesias-Rodriguez ,M.D.et al.Phytoplankton Calcification in a High-CO2 World. Science 320: 336-340(2008)
参考サイト
CO2science
Phytoplankton Calcification in a CO2-Accreting Ocean.
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