注)これは昨年私が書いたレポートです。事情がありどこにも提出しておりません。このレポートに関しては著作権を放棄していますが、責任も放棄しています。(笑)
地球温暖化問題の報道について
産業革命以降、人間が石油などをエネルギーとして使用したため大気中の二酸化炭素が増えていて、その温室効果で地球が暖かくなるというのが、現在盛んに新聞やテレビで問題になっている「地球温暖化問題」です。ぼくはこの夏休みに「北極圏のサイエンス」という赤祖父俊一先生の本を読んで、少し自分が日ごろ思っていることと違うので本当はどうなのかということについて調べてみました。赤祖父先生は長い間アラスカでオーロラの研究をしてきた人で国際北極圏研究センターの所長を最近までしていました。いわば北極圏のことをよく知っている人です。その先生がおっしゃることは一般に伝わっていることと現実はかなり違うようです。
今年8月に「北極の氷が観測史上最小になった」というニュースが流れ、みんな地球温暖化の進み方が早いと騒いでいました。しかしこれは北大西洋振動といわれる自然現象のせいで大西洋の暖かい海水が北極海に流れ込んでいるために氷が溶けているだけということです。また調べてみると1970年代は特に寒く北極海の氷も増えていたようです。丁度この時期にアメリカのNASAが人工衛星での観測を始めたため今が観測史上最小になるのだそうです。
次に北極圏には永久凍土といわれる1年中凍った土地がありそれが地球温暖化で解けて家が傾いているという写真がゴアの「不都合な真実」にも載っているようです。でもこれは寒いところなので暖房を使うのでその熱で家の下の永久凍土が解けただけで、地球温暖化の直接的な影響はないようです。北極圏のサイエンスには日本からきたマスコミの人が「永久凍土の上で傾いた家はないですか?」と言って写真を撮っていくそうです。こうして「地球温暖化の証拠写真」として使われるのだなと思いました。
氷河が海に崩れ落ちたりする映像がNHKなどで流れたりしていますが、あれも氷河の先端は海や湖に届いておりそこで崩れ落ちるのも自然現象で、地球温暖化とは関係ないという事です。また氷河の後退なども盛んに報道されていますが、アラスカでは後退している氷河もあるけどそのすぐそばには前進している氷河もあるそうです。近くで気温がそんなに変わるとは思えないのでこの氷河の後退も地球温暖化のせいとは言えないようです。
「北極圏のサイエンス」を読んで上に書いたことは今まで僕がテレビや新聞から得ていた情報とあまりにも違います。それでインターネットを使って少し調べてみました。アフリカのキリマンジャロは赤道直下の熱帯にあるのに大変高い山なのでその頂上には氷冠があります。最近これが少なくなっておりこれも地球温暖化の象徴的なできごととされてきました。下の写真がそうです。
しかし、これも地球温暖化の影響ではないという研究があるそうです。実際に気温は上がってなくて頂上よりも低いところに永久凍土ができているし、地球温暖化が問題になる以前の19世紀の後半から氷冠は縮小しはじめていました。この縮小の本当の原因はインド洋の海面水温の変化で気候の乾燥化が進みその結果氷が水蒸気になって昇華しているのだそうです。
「やっぱり」という感じでした。
僕は今までテレビや新聞の報道をそのまま受け入れてきましたが、今度のことで事実は大きく違うという
ことがわかりました。これからはよく事実を確かめて、自分で考えようと思います。
[207回]
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COMMENT
頑張ってください。
応援してます。
Re:頑張ってください。
>応援してます。
はれほれです。いつもおよりいただきありがとうございます。今後も負担にならない程度にボチボチいきます。
読ませていただきました
通りすがりの者が口を出して失礼だとは思いますが、読んでいて少し違和感を覚えました。自分で考え意見を表現することには感服します。しかし、今までそのまま受け入れてきた情報と、自分で調べた先で得て受け入れた情報の大きな差はなんでしょうか。信頼しうるサイト、信頼しうる情報であるかを保証する根拠は何でしょうか。その点を考慮しないことには、両者とも情報の精度に問題があると思います。
情報の精度の問題に絡めて自分が感じた違和感があります。議論のスケールが偏っているのではないかということです。確かに温暖化の研究には未だに判然としない点や研究途中であり誤った関連づけをしている点があるでしょう。しかし、その点だけをとりあげて「温暖化は問題になっていない」と結論づけるのは早すぎます。
「温暖化信者」という表現につい苦笑いがこぼれました。そうですね、何でもかんでも温暖化にこじつけている人もいるでしょう。逆に「温暖化懐疑論者」というのもいるんです。なんでもかんでも都合のいいところだけひっぱってきて温暖化じゃないから大丈夫っていう人で、そういう人が出している本こそ金儲けに走っている気がして私はなりません。実際そっちのほうが売れるそうですよ、温暖化対策で利益を損なう見通しがある業界の人はそういうのは願ったりかなったりの主張ですから。環境の本を読まれているようですから、どこかで専門家と懐疑論じゃ識者がなかば詰りあっているような内容を読んだことがあるのではないでしょうか。
そういう相反する人たちの議論を読んでいき、自分の意見の層を厚くしていくことも楽しいと思います。まだまだその余地はあると思うのです。
相反する意見を表明したものとして、失礼ながらいくつか指摘をしてみたいと思います。
文章のなかに「○○(温暖化による影響とされる現象)しているところもある。しかし、○○していないところもある」という表現がありますが、そんなのはあたりまえのことじゃないですか。プラスマイナス全体としてどうなのか、ということが読んでいてとても気になりました。
北大西洋振動は自然現象ですが、温暖化とはまた別の要素として生物環境に問題を引き起こしている側面もあります。その振動によって海洋にすむ生物の生態リズムや食う食われる関係が狂っているといいます。餌の確保や環境の変化に伴なってある魚は豊漁になり、ある魚は激減する。激減した魚を餌としていた海獣や海鳥も減っていく・・・。パンがだめならケーキを食え見たいな議論をする人もいると思いますが、それはちょっと違います。ここでの問題は生物の多様性という観点です。
自然現象だからほおっておいていい
人為的原因の温暖化だから人間が責任をとる
みたいな議論を温暖化を話す人はしているんだって考えをお持ちであれば、それは正していただきたい。温暖化は確かに問題で取り上げられやすいテーマですはありますが、それだけが環境問題ではありません。温暖化対策をしようという人が、何を守ろうとして議論をしているのかに目を向けてみてください。その上で、これな温暖化の影響ではないという指摘をし、だからつぎにどのような対策をすれば環境を保全できるのか考えていくこと。それこそが「温暖化信者」への問題提起なのではないかと、私は考えます。
長々と失礼いたしました。
Re:読ませていただきました
>今までそのまま受け入れてきた情報と、自分で調べた先で得て受け入れた情報の大きな差はなんでしょうか。
おっしゃる通りです。これは2年以上前の記事で、ブログ開始時から昨年まではブログタイトルの下に「盲信するのはやめて自分の頭で考えて判断してください」というように注意書きを設けておりました。(正確な文章は覚えておりませんが)
>しかし、その点だけをとりあげて「温暖化は問題になっていない」と結論づけるのは早すぎます。
少なくとも2010年12月においては、そんなことはありません。遅すぎるくらいです。
>ここでの問題は生物の多様性という観点です。
温暖化問題に変わる国連の詐欺テーマですね。(笑)
>自然現象だからほおっておいていい
>人為的原因の温暖化だから人間が責任をとる
>みたいな議論を温暖化を話す人はしているんだって考えをお持ちであれば、それは正していただきたい。
はい、そのように考えております。人間は自然に勝てません。気候を変えることなどできません。自分の力を過大評価しなんでも人間がコントロールできると考ているのが温暖化信者です。
無題
返信をいただいてとても嬉しかったです、ありがとうございます。
>温暖化問題に変わる国連の詐欺テーマですね。(笑)
なぜ詐欺だと考えるのか是非教えていただきたいです。どのように考えていらっしゃるのか純粋に興味があります。
>人間は自然に勝てません。
私も同感です。
>気候を変えることなどできません。
この点については、私はまだ判断しかねるのではないかと考えています。気候を変えないまでも、人間は地形や植生を変えることがある。それによって植物が激減することも可能といえば可能です。そうなると水の循環とかに影響が出て結果的に気候にも影響はでるのではないかなあとか、素人考えで詳細な数値とかはわからないのですが、考えています。
あと確実にいえるのは、核が落ちたら気候は変わります。寒くなったあと暑くなって、被爆しなかった地域の人間もほとんどが死に絶えるほどの急激な変化があるといわれています。
節度を守っているうちは大きな気候変化はないのではないでしょうか。
でも、確かに人間の行動に気候に影響がでる“可能性はある”。もしくは“ないとはいいきれない”と私は思っています。ないと結論づけるのも骨の折れる作業だと思うのです。植生から、生態系から、食物連鎖から・・・いろいろ調査をしなければならなくて、それには膨大な時間が必要なはずです。樹木の調査なんか始めた日には(調査地における木の一生・生育地の変移とか)調べるのには人間の一生じゃ短すぎる。木の話はただの例ですが、一つの森やなにかでそんな話なのに、地球全体のこととなったらなおさら“ない”というのはやっかいなのではないでしょうか。
そうなってしまうと何をどう対策すべきかも微妙って話になりそうで、私の考えはただの戯れ言だなあとも思ってたりします。
>自分の力を過大評価しなんでも人間がコントロールできると考ているのが温暖化信者です。
CO2が原因で地球温暖化が起こっているという前提の話ですが、数年後の気温上昇はもうどんな手をうったところで避けられないといわれています。
なので、「なんでもコントロールできると考えている」というのはちょっと違う気がします。温暖化の進行をコントロールしようというのではなくて。温暖化によって起こると予測される被害を未然に防ごう、起こった被害をできる限りフォローしようという考えが中心となっているのではないでしょうか。
環境とか温暖化の議論では、「壊れた環境はそうそう元には戻らないのだ」という考えがいつも根底にある気がします。だから、保全しなければならないという考えが強いのだと思います
>自然現象だからほおっておいていい
語弊があったと思います。すみません。自然現象はどうしようもありません。私が「ほおっておいていいわけじゃない」と書いた本意は、自然現象をコントロールしてなくすべき、ではなくて、予測して対策を立てれば守れるものがあるかもしれない。だからせめて対策はとろうという考えです。自然現象だからといって、そこに問題がないわけではないんだ、向き合っていく必要があるんだと考えて書きました。あまりうまくいえなくてすみません。
個人的意見なので、無視していただいてもかまいません。はれほれさんと意見が交わせてとても嬉しかったです。ありがとうございました。
Re:無題
>>温暖化問題に変わる国連の詐欺テーマですね。(笑)
>なぜ詐欺だと考えるのか是非教えていただきたいです。
★地球上に一体どれだけの種が存在するかも全く把握できていないのにお金の話をする。これだけで十分でしょう。
>あと確実にいえるのは、核が落ちたら気候は変わります。寒くなったあと暑くなって、被爆しなかった地域の人間もほとんどが死に絶えるほどの急激な変化があるといわれています。
★一瞬はそういうことが起きるのかもしれませんが、長い地球の歴史で見ればすぐにまた元の状態に戻るでしょう。種は変化するかもしれませんが、気候に大きな変化はないでしょう。
>CO2が原因で地球温暖化が起こっているという前提の話ですが、数年後の気温上昇はもうどんな手をうったところで避けられないといわれています。
★それは温暖化信者の勝手な思い込みです。
>環境とか温暖化の議論では、「壊れた環境はそうそう元には戻らないのだ」という考えがいつも根底にある気がします。だから、保全しなければならないという考えが強いのだと思います
★私はそうは思いません。地球や生命というのは人間が考えているよりはるかにしたたかです。基本的には松井孝典先生の意見に私は賛成です。「保全しなければならない」そういう人間>自然という発想が私は嫌いなのです。
>>自然現象だからほおっておいていい
>語弊があったと思います。すみません。自然現象はどうしようもありません。私が「ほおっておいていいわけじゃない」と書いた本意は、自然現象をコントロールしてなくすべき、ではなくて、予測して対策を立てれば守れるものがあるかもしれない。だからせめて対策はとろうという考えです。自然現象だからといって、そこに問題がないわけではないんだ、向き合っていく必要があるんだと考えて書きました。あまりうまくいえなくてすみません。
★ここは了解しました。私もいちおう予報士のはしくれなので防災関係にもからんでいます。まるまつさんの主張に賛成します。ただCO2温暖化問題は被害など想定されるものでなく対策も不要である、という立場です。
炭酸ガス濃度の上昇による温度上昇はありません
はれほれさんの主張は賛同できます。よく調べていて感心します。ネット上で議論する時に時々、当HPの記事の内容や図を引用しています。
まるまつさんへ
炭酸ガス濃度の上昇が地球温暖化の原因であると、お考えのようですが、炭酸ガス濃度の倍増による温度上昇は2~3度でなくて、0.4度未満です。
炭酸ガスが吸収できる波長15μmの地表からの地球放射は炭酸ガスに吸収され尽くされていて、吸収されずに残っているものはありませんから、炭酸ガス濃度が上昇しても、温室効果を現在以上に発揮することはできません。
また、これまで水蒸気に正のフィードバック効果があると考えられてきましたが、それは思い込みで、最近、人工衛星アクアからの観測で、実は強い負のフィードバック効果があることが明らかにされています。
もともと、水蒸気に正のフィードバック効果がないことは、水蒸気の熱赤外線吸収波長域での地球放射の吸収が飽和していることから、十分に予想できたことでした。
炭酸ガスによる波長15μmの地球放射の吸収が飽和していて、濃度が上昇しても、さらなる温室効果の増大が生じないことについては、「温暖化問題-代替案」のHPの記事「丸山茂徳氏の地球寒冷化論への反論-代替案」のコメント欄で「地球温暖化懐疑論批判」の著者の一人のmasudakoさんと議論しました。
masudakoさんはつじつまが合わない部分の説明を求められて回答しないまま、論争から撤退しました。
参考までにそのまとめを紹介します。
論点:炭酸ガスによる地球放射の吸収は飽和しているから、炭酸ガス濃度が増加しても温室効果は増大しない。
反論1:炭酸ガス濃度が高まると、15μmの吸収波長の隣接部分の波長の吸収が多くなるため、温室効果は増大する。
反論1は誤り:それは空気中に水蒸気が全くない架空の世界の話である。炭酸ガスの吸収波長の15μmに隣接して、両側に水蒸気の吸収波長域があり、水蒸気は炭酸ガスよりも桁違いに多いため、隣接部分の波長の地球放射は水蒸気に吸収されている。従って、炭酸ガス濃度が高まっても、温室効果は増大しない。
反論2:地球放射は一度炭酸ガスに吸収された後、上向き放射と下向き放射に別れ、上向き分の放射は炭酸ガスによる吸収と放射を繰り返しながら、大気上端に達して宇宙空間に出て行く。炭酸ガス濃度が高まると、吸収と放射の回数が多くなるため、温室効果は高まる。(多層大気モデル)
反論2は誤り: 15μmの地表からの地球放射と下向きの大気放射は観測では同じ値となっている。ということは、上向き放射は全て、炭酸ガスによる吸収と放射の繰り返しの結果、全て下向き放射として地表に向かっていることになる。地表からの地球放射と下向き大気放射の差はゼロであるから、地球放射の半分が次々に上の層に吸収と放射の繰り返しにより伝達されて行くという放射伝達による排熱のルートはもともと存在しない。多層大気モデルの考え方自体が存立し得ない。
反論3:高空からの放射が大事で、高空は飽和していないから、炭酸ガス濃度が高まると温室効果が高まる。
反論3は誤り:1mの空気柱で比較すると、低圧低温の成層圏の条件では地表よりも15μmでの炭酸ガスによる吸収のピークが低く、幅も狭いが、実際の成層圏の空気柱は相当な厚みがある。100m、1000mの空気柱では成層圏でも炭酸ガスによる15μmの赤外線の吸収は飽和していて、炭酸ガス濃度が高くなっても、さらに赤外線の吸収が増える余地はない。
このように炭酸ガスによる赤外線の吸収の飽和に対する反論はどれも誤りで、成り立ちません。
温暖化の原因を炭酸ガス濃度の上昇のせいにするのは明らかに誤りです。
Re:炭酸ガス濃度の上昇による温度上昇はありません
>はれほれさんの主張は賛同できます。よく調べていて感心します。ネット上で議論する時に時々、当HPの記事の内容や図を引用しています。
★ありがとうございます。というか恐縮です。
>また、これまで水蒸気に正のフィードバック効果があると考えられてきましたが、それは思い込みで、最近、人工衛星アクアからの観測で、実は強い負のフィードバック効果があることが明らかにされています。
★水蒸気フィードバックはもう終わりですね。
>参考までにそのまとめを紹介します。
★ありがとうございます。私もいまだによく理解できていない赤外活性の分野で(たぶん一生理解できないかもしれません)参考になりました。早く国民が気づいて馬鹿なことにお金を使うのをやめてほしいです。そのためにはクロップサイエンスさんのような方にこれからもがんばっていただきたいと思っています。よろしくお願いします。私のような素人の一納税者に過ぎない者では政治を動かすことはとてもできそうにありません。残念ですが、それが現実です。