一年間のご愛読ありがとうございました。
私は自ら「懐疑論者」と名乗ったこともないしそんな自覚もないのだが、どうも私のことを「懐疑論者」と思っている人が多いようでびっくりしている。(笑)私の原点は「温室効果理論」の「再放射」と、冷たい上層から暖かい下層へ熱が移動するという「熱力学第二法則」との矛盾に疑問をもったことにある。しかし、いろいろと勉強していくに従って「人為的温暖化論」は全く正しいのではないかと思うようになった。
2009年12月15日にロシアのInstitute of Economic Analysis(IEA)が「ハドレーセンターはロシアの気候データを改ざんしたようだ。」という内容の報告を出している。これによると、
「ロシアの気象観測所は国土のほとんどをカバーしているにもかかわらず、ハドレーセンターはレポートの中でわずか25%しか使用していない。これはロシア国土の40%以上が、観測所の欠如以外の理由で世界の気温計算に含まれていないことを意味する。ハドレーセンターのデータにリストアップされていない観測所のデータは20世紀後半から21世紀初めまで何ら重大な温暖化を示してない。」
さらにIEAの分析者は続ける。
「遠隔地の正しいデータよりは都市化の影響を受けている人口の多い地域の観測所のデータを(ハドレーセンターの)気候学者たちは使用している。」
「世界の陸地の12.5%を占めるロシアでの気温の歪曲のために温暖化の規模が誇張された。そのような誇張の規模を評価するためにすべての世界の気温を再計算する必要がある。」
上記のように、ハドレーセンターは選択的に都市化の進んだ地点の観測所をピックアップして、実際よりロシアの温暖化が進んだように操作した疑いが持たれている。
さらに今回のclimategate事件で暴露された電子メールの中に2004年3月31日、Phil JonesからMichael E. Mannに当てた次のような文章が含まれている。
「Recently rejected two papers (one for JGR and for GRL) from people saying CRU has it wrong over Siberia. Went to town in both reviews, hopefully successfully. If either appears. I will be very surprised, but you never know with GRL.」
「最近、CRUがシベリアに関して間違っていると書いてある二つの論文がリジェクトされた。(ひとつはJournal of Geophysical ResearchでもうひとつはGeophysical Research Letters)希望的にも、上できにも、二つの論文について熱心に議論をした。(went to town)もしどちらかでも雑誌に掲載されれば、私は驚いたであろうが、GRLでは決して掲載されることはないだろう。」(超怪しい、ブログ主の訳。だれか適切な訳を教えて!)
2004年当時「ハドレーセンターのシベリアの気温統計がおかしい。」という二つの論文が提出されたがJonesの働きかけによってリジェクトされ結局論文は掲載されなかったということのようである。そのリジェクトされた論文のうちのひとつがClimite Auditに紹介されている。
「(南シベリアの)1901年から2002年の期間において、100年あたり0.33−0.62 K(1~12月平均)、0.45−0.76 K(12~11月平均)の(ハドレーセンターの統計とは違って)気温の低下傾向を示した。おそらくこれはCRUのデータが都市化による温暖化傾向をあまり除外していないことに起因していると考えられる。」
「ここに表された結果から地球の表面気温はさらに他の地域、あるいは世界的レベルにおいてさえも再検討されるべきである。」
つまり2004年においてすでに最初に述べたロシアのIEAと同じ指摘がなされていたにもかかわらず、彼らの手によって論文が握りつぶされていたことになる。これは大変重大な問題である。そしてこのケースは氷山の一角で、他にも同様のことが行われていた可能性が極めて高い。少なくとも彼らがやっていることは「科学」ではない。
ClimateGateからの教訓1;自分たちに不都合な論文が出そうになったら査読の段階で圧力をかけて潰せ。
温暖化傾向が強く出るように都市化の影響が大きいところを人為的に選んで平均気温を計算する。これこそ「人為的」温暖化である。なるほど「『man-made』global warming」とはそういう意味だったのか。(笑)私は「人為的」温暖化論を強く支持する。もう「懐疑論者」などとは呼ばせない?
参考サイト
[3回]
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COMMENT
「人為温暖化」の真意
昨年は、はれほれさんの「悪魔のささやき」のコメント欄を汚し続けて申し訳ございませんでした。それでもいつもご丁寧な回答を頂き、誠に有難うございます。
本年もお付き合い頂ければ幸いです。
前のスレッドまでが長くなりましたのでこちらのスレッドに来させていただきました。
>ワクチンを接種していたおかげで比較的軽くて済んだようです。
●まずは全快されたようで良かったですね。
>「気象庁では緯度経度5°x5°に区切った地域でそういうことをしているようです。ただし平均ではなくて平年値からの偏差を求めて平均しているようです。最後に面積による比重をつけているらしいです。
●ご説明有難うございました。ご紹介の気象庁のサイトで計算方法がわかりました。
>この部分良く理解できません。何度も読み返しただのですが、私の能力の限界かもしれません。
●「温室効果」と放射平衡高さの問題(実際に観測される気温減率に上乗せ)は、私がウェブサイトなどに掲載されている槌田先生の真鍋モデル批判の文章などのから勝手に判断しているだけで、私の理解が違っているかも知れません。もし、この件でわかりやすい説明が見つかりましたら逆にお教え下さい。
>学会内では眞鍋論文の影響は大きくだれも逆らえないというか異を唱えられない状態ではないでしょうか?
●分野こそ違え研究を糧としていた経験から状況はよくわかります。カリスマまたは教祖的な先輩研究者に異を唱えるのは、研究者生活から外されたり、学会発表や論文執筆の査読で修正を求められたり、論文を没にされる可能性があります。幸い、私が専門とした分野では「温室効果」問題のように基本法則レベルで異を唱えることが必要と認識されるものには出会いませんでした。
真鍋論文、ここのテーマのロシアの気温変化改ざん、クライメイトゲイトなど、まさに「人為」の問題から来る「温暖化」の象徴のような気がします。Gerlich & Tscheuschnerの論文があまり知られていないのも「人為的」なのでしょうか?
私は「温暖化」研究の先生達と直接利害関係がありませんので。自由な見解を述べさせていただいております。槌田先生などは気象学会を提訴されてるようですが、両者が科学的に議論されることを希望します。
私は本当の人為温暖化は、小はセーターなどの着物や家の中の煮炊きや冷暖房、夏の日射中の車中の高温、そして大は都市化に伴うヒートアイランド(これは多量の熱が都市の建造物や分厚い舗装路面などに蓄えられるため放射冷却で温度が下がりにくいためと思っています)などと思っています。日本の気温変化測定の代表地点17?箇所に、山形、長野、宮崎の3県庁所在地が入っていると聞きました。これも問題かと思っております。
>確かに地表面に向かって考えた場合は「減率の維持」という役割もありそうです。難しくてよく分からないですね。
●例えば、ざっくりの仮定ですが下層の代表絶対温度をTL、上層の代表絶対温度をTUとすると、気温減率のある(上・下層で気温差がある)大気では(TLの4乗+TUの4乗)/2は、大気の上下方向の算術平均温度(TL+TU)/2の4乗より大きくなります。すなわち気温減率のある大気では地球放射の量が太陽入射の量より大きくなり、冷える方向に向かう可能性があると思われます。特に低層ほど放射量が大きくなるので、それを補う下方への赤外線が必要となりますが、この役割を赤外活性が担っていると思います。
僭越ながら、上の式を補足説明させていただきます。
まず、簡単のために4乗の代わりに2乗とさせていただくと(TL2乗+Tu2乗)/2=(TL+TU)/2の2乗+(TL-TU)/2の2乗>(TL+TU)/2の2乗となり高さ方向で等温(TL=TU)になれば>が=になります。
すなわち、等温大気では、太陽入射量と等しい地球放射量はσ(シュテファン・ボルツマン係数)*(TLの4乗+TUの4乗)/2=σ*(TL+TU)/2の4乗となりますが、大気に気温減率が生じると、太陽からの入射量が変わらないのに地球放射量の方が多くなることが直感的にわかります。さらに下層ほど放射量が増えるのでこれを抑止するための「放射」(逆転層ができているときは「熱」でも良いかもしれません)が必要なことがわかります。だからこの気温減率を維持するのに上層からの赤外放射とこの赤外放射の素地となる赤外活性気体が必要になるのではないかと。さもなければ対流でできた気温減率が放射と対流の平衡状態では維持できないと思われます。
ここでCO2など特定の波長しか吸収・放射できない赤外活性気体がどの程度、こういった役割をするのかはわからないですが。
Re:「人為温暖化」の真意
>ご紹介の気象庁のサイトで計算方法がわかりました。
★追加情報です。ご存じのように平年値は10年ごとに変化していますので、平年値が変わった場合はまた過去のデータもすべて新しい平年値で計算し直してグラフにしているそうです。(何と面倒な!)
>分野こそ違え研究を糧としていた経験から状況はよくわかります。カリスマまたは教祖的な先輩研究者に異を唱えるのは、研究者生活から外されたり、学会発表や論文執筆の査読で修正を求められたり、論文を没にされる可能性があります。幸い、私が専門とした分野では「温室効果」問題のように基本法則レベルで異を唱えることが必要と認識されるものには出会いませんでした。
★確かに科学の世界も泥臭さがあるものですね。若い分野ほど基本的な法則が未熟のなので、その傾向が大きいのでしょう。
>Gerlich & Tscheuschnerの論文があまり知られていないのも「人為的」なのでしょうか?
★やはり「言語の壁」が大きいですね。新聞や科学雑誌といったものが、「こういう論文がありますよ」というふうに取り上げればそれなりに認知度はあがると思いますが、彼らがとりあげるのは「温暖化するとこんなに大変!」という論文ばかりですのである意味では「人為的」と言えるのかもしれません。
>私は「温暖化」研究の先生達と直接利害関係がありませんので。自由な見解を述べさせていただいております。槌田先生などは気象学会を提訴されてるようですが、両者が科学的に議論されることを希望します。
★私も全く利害関係はありませんので言いたい放題です。(笑)しいてあげれば「俺の税金を温暖化対策に使うな!」くらいでしょうか。(笑)裁判の件はおそらく科学論争にはならないでしょう。学会の権限がどうたらとか代理の弁護士による論戦がメインですので法律的なことが争われると思います。残念ですが。
>例えば、ざっくりの仮定ですが下層の代表絶対温度をTL、上層の代表絶対温度をTUとすると、気温減率のある(上・下層で気温差がある)大気では(TLの4乗+TUの4乗)/2は、大気の上下方向の算術平均温度(TL+TU)/2の4乗より大きくなります。
★前提として、大気を黒体と見ていますが、どうでしょうか?
平均温度の方は分母も4乗されて16になるので極端に小さくなりそうですが、実際に下層300K、上層200Kでやってみるといい線の数値になりますね。(笑)確かに前者>後者です。恒等式として成立するかどうかは私の数学力では無理です。(笑)
>冷える方向に向かう可能性があると思われます。特に低層ほど放射量が大きくなるので、それを補う下方への赤外線が必要となりますが、この役割を赤外活性が担っていると思います。
★ここは理解できます。
>まず、簡単のために4乗の代わりに2乗とさせていただくと(TL2乗+Tu2乗)/2=(TL+TU)/2の2乗+(TL-TU)/2の2乗>(TL+TU)/2の2乗となり高さ方向で等温(TL=TU)になれば>が=になります。
★二番目の式の第2項が正の値ですからそうですね。
>等温大気では、太陽入射量と等しい地球放射量はσ(シュテファン・ボルツマン係数)*(TLの4乗+TUの4乗)/2=σ*(TL+TU)/2の4乗となりますが、大気に気温減率が生じると、太陽からの入射量が変わらないのに地球放射量の方が多くなることが直感的にわかります。
★上の2乗の式が4乗でも成立するという仮定ですね。
>さらに下層ほど放射量が増えるのでこれを抑止するための「放射」(逆転層ができているときは「熱」でも良いかもしれません)が必要なことがわかります。だからこの気温減率を維持するのに上層からの赤外放射とこの赤外放射の素地となる赤外活性気体が必要になるのではないかと。さもなければ対流でできた気温減率が放射と対流の平衡状態では維持できないと思われます。
★だいたいおっしゃりたいことは理解できたと思います。ただこの場合は「大気が赤外活性をもっていることが気温減率の維持に必要」より「赤外活性気体が大気中にあるから気温減率存在する」とした方がいいような気がします。最初の仮定が「大気が放射をしている」ということですので。
>CO2など特定の波長しか吸収・放射できない赤外活性気体がどの程度、こういった役割をするのかはわからないですが
★そうですね。やはりこの働きは水蒸気がメインでしょう。幅の広い波長域での赤外活性を持ち、冷却した時の雲を形成します。雲はほとんど黒体とみなしていいようなものも存在します。空気が乾燥しているときは気温減率が維持できずに放射冷却がおきますね。このときふつうは逆転層の形成に終わっていますが、夜の時間がもっと長ければ気温減率がかなり小さくなるのかもしれません。この現象はペーパー予報士さんの説を裏付ける現象かもしれません。真冬の南極のエマグラムとか見てみたいですね。
Re:Re:人為温暖化」の真意
>追加情報です。ご存じのように平年値は10年ごとに変化していますので、平年値が変わった場合はまた過去のデータもすべて新しい平年値で計算し直してグラフにしているそうです。(何と面倒な!)
●追加情報ありがとうございます。面倒そうですが、一応、気象庁の努力は評価したいと思います。
>ただこの場合は「大気が赤外活性をもっていることが気温減率の維持に必要」より「赤外活性気体が大気中にあるから気温減率存在する」とした方がいいような気がします。最初の仮定が「大気が放射をしている」ということですので。
●仰られるとおりだと思いますが、灰色大気モデル(真鍋モデル)との差別化というか、それとの違いを強調するために「気温減率の維持」と表現いたしました。以前、「対流による気温変化は放射によるそれより速い」と書きましたが、まず、対流(断熱減率)、そして放射による平衡という順を示す布石でもありました。この順で温度変化が進むために熱力学第二法則がクリア(逆転層が形成されたり、放射冷却の抑止で地表では一応、例の33℃が保たれる)された「温室効果」が生じるのだと思います。
一応、平衡温度-18℃(255K)、地表温度+15℃(288K)と仮定すると、絶対温度の4乗では1.6倍位地表の方が放射量が多くなります(熱伝導や潜熱によっても上層に熱が移動しますね)。大気が黒体で近似できるかどうかと言う問題もありますので、地表だけで考えても、太陽からもらうエネルギーより地表の放射エネルギーがこれだけ大きいわけですね。だから「気温減率維持」にはやはり赤外活性の働きが重要と思います。「灰色大気モデル」の問題は、「温室効果」を対流とは独立に計算して、後で観測される対流による気温減率と組み合わせる(前に書いたとおり私もこの理論について理解できていないようですが)ことだと思います(両方の効果の相互関係を入れることが重要)。
>そうですね。やはりこの働きは水蒸気がメインでしょう。幅の広い波長域での赤外活性を持ち、冷却した時の雲を形成します。雲はほとんど黒体とみなしていいようなものも存在します。
●上記の赤外活性の効果は、仰られるとおり雲が大きな役割をしていると思います。それでも、前に書きましたように断熱減率をパイロットとして、熱力学第二法則をクリアしながらの「温室効果」では最大は乾燥断熱減率(日射で地表が暖められたり、下層への暖気移流などで気温減率が大きくなっても直ちに対流が生じるため平衡状態の最大は乾燥断熱減率)、最小は上下方向等温の減率無しと言うことになり、赤外活性が増えるとどんどん気温が上昇する「灰色大気モデル」とは異なります。ということから一般の方への「温室効果」の説明には代表例として雲を例に出します。たとえば、晴れている夜のある時に15℃だった気温がずっと晴れていた場合は明け方に10℃まで下がるけれど、雲が出ると(もちろん暖気や寒気の移流がないとして)13℃位しか下がらない、魔法瓶のような保温効果がある、と。一方、現在主流の温暖化モデル(灰色大気モデル)だと雲のような「温室効果体」があると(暖気の移流がなくても)16℃とさらに温度が上がることになります、と。上空の雲の方が地表より低温なのに地表を暖められると思いますか、大勢の人でCO2の濃度が通常の何倍にもなった低温(湯温より低い)の部屋にあるスイッチを切った魔法瓶内の湯温が上昇しますか?と。一般の方はCO2が自身エネルギーを持っているように誤解されている方が多いように思われます。だから灰色大気モデルが受け入れられるのだと思います。と言うか、灰色大気モデルを知っている人はごくわずかなようですね。鳩山首相も本当に知っておられるのでしょうか?
>この現象はペーパー予報士さんの説を裏付ける現象かもしれません。真冬の南極のエマグラムとか見てみたいですね。
●以前、気象庁が日本の何箇所かの気象観測地点での上下の気温分布を半世紀くらいのスパンの時系列で衛星観測などで調べたことがあると書きましたが、確か、半世紀くらいの間の気温減率に特筆する差は無かったと聞いています(上層が高いときは下層も高い)。真冬の南極のような太陽の影響のほとんどない場合の気温減率の変化は大変興味のあるところです。本当に放射冷却の大きさや速度も変わってきているのでしょうかね?
Re:Re:Re:人為温暖化」の真意
>●追加情報ありがとうございます。面倒そうですが、一応、気象庁の努力は評価したいと思います。
■実は私は、平年値変更後の補正をしてないのではないかと思って質問したのですが・・・・(笑)。
>●灰色大気モデル(真鍋モデル)との差別化というか、それとの違いを強調するために「気温減率の維持」と表現いたしました。
■すみません、私の理解では灰色大気モデルは対流の起こらない浮遊した薄い大気層が空中に浮かんでいるものを想像してしまいますので以後は「灰色大気モデル」を「真鍋モデル」=地表に接した連続した厚みを持つ大気で「対流が起こりうる状態」として考えを述べます。
>●以前、「対流による気温変化は放射によるそれより速い」と書きましたが、まず、対流(断熱減率)、そして放射による平衡という順を示す布石でもありました。
■速度についてはちょっとわかりかねますが、熱量移動の大きさは直感的に対流の方がはるかに大きいように思います。
>●平衡温度-18℃(255K)、地表温度+15℃(288K)と仮定すると、絶対温度の4乗では1.6倍位地表の方が放射量が多くなります(熱伝導や潜熱によっても上層に熱が移動しますね)。大気が黒体で近似できるかどうかと言う問題もありますので、地表だけで考えても、太陽からもらうエネルギーより地表の放射エネルギーがこれだけ大きいわけですね。だから「気温減率維持」にはやはり赤外活性の働きが重要と思います。
■ペーパー予報士さんのおっしゃることが、理解できるようになりました。確かにそうですね。赤外活性がなければ地表がどんどん冷却していき「気温減率が維持できなくなる。」
>●「灰色大気モデル」の問題は、「温室効果」を対流とは独立に計算して、後で観測される対流による気温減率と組み合わせる(前に書いたとおり私もこの理論について理解できていないようですが)ことだと思います(両方の効果の相互関係を入れることが重要)。
■ここはやはりよくわかりません。(笑)
>●ということから一般の方への「温室効果」の説明には代表例として雲を例に出します。たとえば、晴れている夜のある時に15℃だった気温がずっと晴れていた場合は明け方に10℃まで下がるけれど、雲が出ると(もちろん暖気や寒気の移流がないとして)13℃位しか下がらない、魔法瓶のような保温効果がある、と。一方、現在主流の温暖化モデル(灰色大気モデル)だと雲のような「温室効果体」があると(暖気の移流がなくても)16℃とさらに温度が上がることになります、と。
■これはとてもわかりやすい例ですが、実際に彼らのコンピューターのなかではどうなっているのか知りたいものです。京都議定書の批准は衆参両院とも全会一致での議決ですので鳩山首相も賛成票を投じています。彼もほとんど科学的な見識は持ち合わせていないように思います。赤祖父先生は国会議員などを中心に講演をされていますが、聞く方のレベルが低くてどうしようもないという印象です。(これは私の独断です)たとえばここ。
http://j-yamamoto.cocolog-nifty.com/hokoku/2007/05/co2_f552.html
「ゴアを否定するものではない」などがっかりしますよね。赤祖父先生は至極まともなことを講演では述べておられるようです。
http://jinf.jp/report/archives/1208
ただ政治を動かすには科学的に正しいことを説明するだけではだめなようです。もちろんそれが、王道というか本筋であることは間違いないのですが・・・・。環境団体のようになりふりかまわずうそでもなんでもまくしたてないと政治というものは動かないのかもしれません。特にこの国では。残念なことですが。
温室効果の説明
いつも文献の紹介有難うございます。
温室効果の説明が、すばらしかったので、幣ブログで紹介させて頂きました。
>熱量移動の大きさは直感的に対流の方がはるかに大きいように思います。
地表面の熱収支(W/㎡)
163(太陽放射)=62.4(地球放射正味)+17.3
(対流・熱伝導)+83.3(潜熱)
潜熱が一番大きくて、次が放射のようです。
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/taikitotaiyoenergy.htm#熱の輸送
Re:温室効果の説明
>>熱量移動の大きさは直感的に対流の方がはるかに大きいように思います。
>地表面の熱収支(W/㎡)
>163(太陽放射)=62.4(地球放射正味)+17.3 (対流・熱伝導)+83.3(潜熱)
>潜熱が一番大きくて、次が放射のようです。
ご指摘ありがとうございました。リンク先拝見しました。IPCCの図と大差ない図で確かに「正味」の放射より潜熱が大きく、対流・伝導は放射よりかなり小さな見積もりになっていますね。ただ、これは「地表面の放射」ですので大気の放射とは違います。また、これは昼夜平均しての見積もりです。私のイメージとしては「日中の日射がある状態での大気最下層の放射と対流による熱の移動の比較」です。これでも対流の方が大きいかどうか私にはわかりません。ただ私の直感が当てにならないことは私が一番自覚しています。もし私の直感が当たっていれば今頃私は競馬で大金持ちになっているはずです。(笑)